アンテロープキャニオン


 ナバホの言葉でツェー・ビガニリニ「水が岩を流れる場所」という意味のアンテロープ・キャニオン。
 アンテロープ・キャニオンは、ロッキー山脈が隆起して出来たコロラド台地の一部で、隆起した台地を流れていく水が、柔らかい砂岩を侵食して出来たもの。周辺一帯は砂漠気候のためほぼ1年中乾燥しているが、モンスーンの時期に降るスコールは瞬時に鉄砲水を起こし、一気にアンテロープ・キャニオンに流れ込む。
 キャニオンの内部は毎年様子が変わり、年によっては幅が狭くなりすぎて通り抜けられない時もあったり、何十人も入れるくらい幅が広がる時もある。
 高さはおよそ30mから40mくらいまで、その年の鉄砲水がどのくらいの勢いがあったかで変化する。以前はアンテロープ(カモシカ類)や家畜がナバホ人達により放牧されており、冬になるとシェルターとしてこの狭い渓谷を利用していた。観光地化されたのは、1990年代に入ってから。ナバホ族が管理している。渓谷内での写真撮影はフラッシュが禁止されていた